2016/12/28~12/30までの間で行われたオフラインのRTAイベント『RTA in Japan』を主催した”もか”です。
報告が遅れましたが、RTA in Japanのご参加及びご視聴、どうもありがとうございました。
トラブルが多数ありましたが、何とか無事終えることができました。
起きたトラブルについては、次回以降の課題とし、次以降は起きないようにしていきたいです。
アンケート
イベント終了後にアンケートフォームを設置しており、200名以上の方から回答をいただきました。
同じ意見が多く上がっていて、かつこの場で回答できるものは、この記事内で回答させていただきます。
簡易目次
プレイヤー面
まずはプレイヤー側からいただいたアンケートの回答です。
多くいただいた意見で回答できるもののみを載せていますが、1人だけが指摘された内容についても全て運営陣で共有して協議はしているのでご安心ください。
事前に練習したい
プレイヤーの方から一番多かった意見としては、事前に練習がしたいということでした。
プレイヤーから申し出があり、かつ現在プレイを行っているプレイヤーがレース形式でなくブラウン管テレビが空いていた方のみ練習を許可していましたが、かなりイレギュラーな対応となってしまいました。
事前練習に関しての意見は相当数来ていたため、次回以降はゲーム用モニター、及びブラウン管を余分に用意して次のプレイヤーが練習できるような環境を整えたいと考えています。
ただ、ゲーム用モニターもブラウン管テレビも、数を用意するとなるとスポンサーだけに任せることは難しいので、これは私たち運営側で用意することになります。数が必要となると今回の運営陣だけでは到底用意できるものではないため、これはレンタルとして提供できる方を探すことになりそうです。
また、普段と環境が違うので操作ラグを気にする方が多くいらっしゃいました。
ブラウン管テレビとゲーム用モニターの2つを用意することは今後も変えるつもりはありませんが、ブラウン管テレビはともかくゲーム用モニターは遅延の性能差が激しいです。様々なゲーム用モニターを用意となるとさらに難しいので、これは練習時間を多く用意してそこで遅延に慣れてもらうという形を取ろうと思います。
プレイ中に現在のタイムが見たい
会場側のプロジェクターには、トラブルが起きていない時間帯は配信画面をそのまま映していたのでタイマーも見えていましたが、プレイヤー側でも配信画面を確認したいという意見が多くありました。
特に、現在のストップウォッチのタイムを確認したいという声が多かったです。
配信で映している画面そのまま別モニターに飛ばすということはできるのですが、今回の場合はモニターの数が足りなかったです。これもモニターを提供してくれる方を探すか、またプロジェクターを持っている人を探してレンタルという形で会場に持ってくることで何とかできます。
セットアップ時間の短さ
セットアップの時間を4分としていましたが、これはかなり短かったです。最後にしわ寄せがきて、星のカービィのスーパーデラックスでカテゴリを変更することになりました。
アメリカの本家GDQではセットアップ時間を10分としています。次回以降はこれを取り入れ、RTA in Japanでもセットアップ時間を10分して余裕を持たせる予定です。
その他
他には、ヘッドホンがあればよかった、また椅子や机やモニターの高さが普段のプレイ環境と異なっていてプレイしづらかったという意見が多く届いていました。
ヘッドホンについてはすぐさま対応が可能だとは思いますが、高さの調整は少し難しいかもしれません。高さを調整できる椅子があればせめて…という気はするので、椅子だけは何とか用意できるよう頑張ってみます。
視聴者面
次に、視聴者側からいただいたアンケートの回答です。
こちらも多くいただいた意見で回答できるもののみを載せていますが、1人だけが指摘された内容についても全て運営陣で共有して協議はしています。
会場でゲーム音、及び解説の声が聞き取りづらい
会場に来てくださった方で一番多かった意見が、ゲーム音や解説の声が会場で聞き取りづらいという意見です。
これについては、初日の最初の数タイトルは会場のスピーカーを使って音を流していました。
ただ、会場設置のスピーカーの位置が今回のイベントに適しておらず、プレイヤーからかなり近い部分のスピーカーに音がどうしても入ってしまうという環境となっていました。
音がハウリングして配信上にも載ってしまうことから、最初の数タイトルだけでそれ以外はスピーカーは切っていました。会場でゲーム音、及び解説の声が聞き取りづらかったのはこれが原因です。
これを対応するとなると、会場を変更するのが一番手っ取り早いです。また、同じ会場で対応するのなら、無線スピーカーを運営側で購入して設置するしか今のところ方法がありません。
スクリーンが見えづらかった
これも会場側の意見ですが、会場に映し出されたスクリーンの、特に暗い部分が見えづらかったということがありました。
こちらも、プレイヤーと視聴者のスクリーンを離すことができればいいのですが、今の会場だと対処が難しいです。会場の音の意見も踏まえると、会場を変更する方向をとまずは考えています。
今回の会場はレンタル料がかなり安く、プレイヤー側だけの負担で賄えることができるくらいの料金となっていたため会場に来てくれた方は無料としていましたが、会場を変えるとなると同じような料金では見つからないことから会場に来てくれた方に対して無料というのは難しいかもしれません。
同人イベントなどでは、パンフレットを有料としてそのお金で会場費を賄っているので、会場を変えるとなると同じようなことをする必要が出てくるかもしれないと考えています。
映像の途切れ
今回のイベントでは、映像が頻繁に途切れることがありました。
特に、ムジュラ3DSの時は配信が丸々1時間近く途切れていました。これは会場側のプロジェクターも止まっており、本当にプレイヤーの方には申し訳ないことをしたと思っています。
今回の配信は、1つのPCでエンコードとキャプチャ取り込みを行っていてただでさえ負荷が凄かった上に、3DSムジュラの時は裏でWindows Updateが走ってしまい、負荷が最大になってキャプチャ機器自体を認識しなくなってしまうというトラブルが起きていました。
コンシューマーゲームのキャプチャを数十時間連続で行いましたが、事前リハーサルで数十時間掛けて準備したわけではないので起こってしまったトラブルでもありました。
これについては、スポンサーに頼らず運営側で配信用のPCを2つ用意し、キャプチャ側とエンコード側でPCを分けて負荷を減らす方向でいこうと考えています。運営側でPCを用意すれば事前リハーサルの時間も十分に取れることから、これが一番ではないかと考えます。
また、頻繁にキャプチャ機器の不良で映像が止まってしまった件については、数年の実績があるGDQの方にどうやっているのかを聞いてみる方法も考えています。
トラブル時などの通知
トラブル時にTwitchチャットでもTwitterでも反応がないのが気になったという意見も多くいただきました。
これについては、Twitchチャットは運営で行わず全てTwitchスタッフに任せていたため機器のトラブル時はチャット対応の人員がいなかったことがまず挙げられます。これについては、Twitchチャットの管理だけならそもそも遠隔の方によるモデレーターでも出来たことですので、次以降は運営側で何とかアナウンスを行うようにします。
また、Twitterについては、RTA in Japanの公式Twitterアカウントではなく、RTAPlay!のアカウントを使って告知していたので、RTAPlay!のアカウントを知っている人以外には伝わらない状況となっていました。
Twitterアカウントを有効利用できなかったのには理由があり、この場を借りて説明させていただきます。
まず、開催初日の午前0時の設営中に、運営の伝達ミスでブラウン管テレビが1台しか用意できないという事態に陥っていました。リレー形式のタイトルはたくさんあるので、ブラウン管テレビが1台しか用意できないのはまずいです。
その後、持っていそうな人を当たってもらったのですが、イベントが始まってからもブラウン管を持っている人が見つからないというまずい状況でした。最後の手段としてTwitterで募集という形を取りましたが、その時RTA in JapanのTwitterのフォロー数よりRTAPlay!のTwitterのフォロー数のほうが多いことに気づきました。かなり緊急を要するので、フォロー数の多いほうということでRTAPlay!のアカウントでブラウン管テレビ募集のツイートを行いました。
そのツイートの際に、Twitch側のPCを借りてツイートを行いましたが、Twitchの方がRTAPlay!のほうがRTA in Japan用の本アカウントだと勘違いをしたのか、ブラウン管の告知以降はツイートでのRTA in Japanの宣伝をRTAPlay!のアカウントを使って行うようになりました。
イベント初日の夜にそのことに気づきましたが、もうリツイートなどが相当数行なわれている状況だったので、今回のRTA in JapanではRTAPlay!のTwitterアカウントを使って宣伝等を行うということになりました。
RTAPlay!はそもそもRTAの情報サイトのTwitterアカウントなので、次以降はちゃんとRTA in JapanのTwitterアカウントを活用しようと思います。
過度な身内ネタについて
今回プレイヤーとして参加された皆さんは全て配信者の方なので、それぞれが独自の配信で持っているネタがあったと思います。
この中で、自分の配信の、所謂身内や一部の界隈のみでしか通じないネタについては、RTA in Japanという場では避けて欲しいと言った意見が多く届いていました。特に、一部の身内ネタは性差別に繋がるところもあり、LGBTへの理解が叫ばれる中でまずいのではと言った意見もありました(GDQでは人種差別や性差別に関する発言は完全に禁止で、政治的主張や宗教的事柄も禁止にしようという話も出ているくらいです)。
これについては、完全に制御するとなるとプレイヤーのマイクをなくし、解説は運営陣が入って運営だけが喋るということになりますが、そもそもRTAの解説はプレイヤー以外は知らないテクニックなども多く、普通のゲーム実況とは訳が違うためそれは難しいです。
そのため、過度な身内ネタは避けるようにとの事前アナウンスを運営側で行うことで対処したいと思います。
寄付をしたい
他には、寄付ができないかという意見も一定数届いていました。
寄付を受け付ける気は今のところありません。寄付という点なら、海外のRTA系イベントが行っているように慈善団体に寄付するような形でなら、日本での実現はかなり難しそうですがそれならいいのではと個人的には思っています。
厳密には寄付ではありませんが、実はTwitchの公式の機能として、スポンサー登録というものがあります。
スポンサー登録はパートナーを結んでいるチャンネルごとに行えるもので、4.99ドルを支払うことでTwitchとチャンネル開設者にお金が半分ずつ渡るような仕組みとなっています。
スポンサー登録をすると、登録をしたチャンネルで独自アイコンが付く他、独自のTwitchエモートが使えたり、スポンサー登録をしたチャンネルで広告表示が一切なくなるなどの特典があります。私も個人的にRTA in Japanのスポンサー登録をしていますが、これは簡単に行えるものなので、せめて寄付をと思っていただけた方は以下のリンク先から是非ご登録ください(フォローするボタンの右にあるボタンがそれです)。
https://www.twitch.tv/rtainjapan
その他
その他、アンケート内容とは関係ありませんが伝えておきたいことをまとめておきます。
次回開催について
RTA in Japanについては、次回も開催を考えています。
2回目は今年の夏にと望む意見も多かったのですが、年に2回開催しているRTAのオフラインイベントはほとんどなく、ヨーロッパ全土のプレイヤーを集めたESAですら今年からようやく年2回になるかも?というくらいのものです。
RTA in Japanはまだそれほどの規模には達していないので、次回は早くとも今年2017年の冬になりそうです。
運営の追加
今回のイベントで運営陣が少ないことを痛感したので、運営の人員の追加を考えており、既に一部の方には声を掛けています。
運営の追加については、プレイヤー側アンケートで運営としても動くことができるかどうかを聞いているので、そのアンケートで”はい”と答えてくれた方にこちらから声掛けをして運営に入ってもらおうと思います。
Twitchチャンネルの貸し出し
RTA in JapanのTwitchチャンネルについて、RTAイベントを行いたい方が自由に使えるような形での利用を考えています。
これは、海外のRPG Limit Break(RPGLB)というイベントのTwitchチャンネルがやっていることですが、RPGLBはRPGLBのイベント以外にRPGのRTAのイベントを行いたい人にチャンネルを貸し出しています。
実際の貸し出し例を示すと、2/25~2/27までは”テイルズのRTAイベント”、3/18~3/20までは”トライエースのRTAイベント”など、RTAの企画を行う人にチャンネルを貸し出して使ってもらっています。
日本でRTAイベントを行う際は、主にニコニコ生放送かPeerCastで行われますが、前者は会員制のため海外からの視聴が難しく、またビットレート制限や30分枠などで規制が厳しいこと、また後者は視聴するだけでもPC知識が要求されるため敷居が高いと、どちらも公にイベントを開く場としては向いていないのが現状です。
そこで、出てくるのが今回のRTA in JapanのTwitchチャンネル貸し出しです。
ニコニコ生放送とPeerCast以外は日本人視聴者が少ないのが問題なのですが、RTA in Japanでは同時視聴者数が4000人を超えているときもありましたし、チャンネルのフォロー数も2000人を超えているため集客力はバッチリです。
RTA in JapanのTwitchチャンネル貸し出しについては、貸し出しできる準備が整ったらWebサイト上で告知いたしますので、続報をお待ちください。
RTA in Japanのオンラインイベント
年に2回開催は難しいと述べましたが、オフラインで集まる形式ではなく、オンラインイベントとして企画すればできるのではないかと考えています。
具体的な日程としては、2017年だと8/12~8/14がお盆と土日が重なっていて開催しやすいです。
オンラインイベントとすることで、オフラインのイベントでは会場の時間の都合上難しい長時間のRTAも可能となりますし、また、キャプチャ機器の都合上難しかった4人レースなどといったことも容易に行うことができます。
まだ運営陣ではオンラインイベントの経験が不足しているのでこれから学んでいくところですが、こちらのイベントも近いうちにWebサイト上で正式告知できればと思います。
海外からの反応
Hi @moka_peer ! We want to congratulate you and your staff on RTA IN JAPAN! Great job- see you next year! pic.twitter.com/2jJkKNWazW
— tonic (@cleartonic) 2017年1月30日
最後に、日本ではなく海外での反響について語っておきます。
RTA in Japanの開催について、実は日本国内より海外での反響のほうが大きかったです。RTA in Japanの配信は配信の音を消して英語解説のみにして海外向けにミラー配信されていましたが、ミラー配信の解説が名だたるメンバーだったということもあって本配信よりミラー配信のほうが視聴者数が多かったくらいです。
個別に海外の方から次のRTA in Japanには是非自分も参加したいとコンタクトが複数来ているくらいの反響となっており、英語ができる運営の方にもご協力をお願いして次回からは海外勢の特別枠を設ける予定です。
まとめ
随分と長文になりましたが、報告は以上です。
今回のイベントがモチベーションとなってRTA熱が復活したという意見も多く頂戴しましたが、そのような意見が一番嬉しいです。海外ではGDQやESAなどと言ったイベントがさかんで、それに釣られるようにオンラインのRTAイベントも頻繁に行われており、毎週どこかで何かのRTAイベントが行われているのが当たり前で新規プレイヤーも続々と参戦している海外の熱と比べると、日本はやや遅れているなという危機感が私の中にありました。
個人的な考えになりますが、ゲームは普通にプレイしても面白いものですが、早くクリアするという目標を設けることで工夫の余地が生まれ、ゲームとしての面白さがさらに何倍にも広がるものだと思っています。
私自身RTAという言葉が生まれる以前からタイムアタックに取り組んできており、是非この面白さを他の方にも伝えることができればと常に思っています。RTA in JapanがRTAの面白さを伝えるイベントへと育っていけばというのが私の願いです。
RTA in Japan主催 もか
今更ながらRTA in Japanの存在を知って、今ちょうど視聴しています。
こういうイベントがあったということは知ってはいましたが、最近まであまり気にすることなくスルーしていました。
ですがAUTOMATONさんで長い間特集が続いているのが気になり、それから過去動画を一つ見てみたところ、視聴5分経たずに「これは面白い企画だ!」と、一気に先週から視聴し続けています。
プレイヤーと実況のかたの2、3人で解説しながらのプレイなのもあり、知っているゲームも知らないゲームもとても楽しく視聴できています。
それぞれのプレイヤーに大なり小なりミスがあったり、予想外のハプニングが起こったりした時など、皆さんの表情やリアクションなどが画面で見れてとても親近感がわきますね。
会場も和やかな雰囲気で、面白いハプニングには笑いがあったり、ナイスプレイに拍手が起こったりして、一体感があって楽しいです。
また、有名・無名の作品を問わず、皆さん口をそろえて、「RTAはとても面白いからぜひやってみてほしい」と言っていたのも印象的でした。
こういった横のつながりを強めるというイベントには大きな意義があると思いますし、ゲーム好きとして今後も続いてくれれば嬉しいなとも強く思いますね。
意義のある面白いイベントを開催していただいて本当にありがとうございました。
今後の展開も期待しています!